介護福祉士という資格

私は、介護老人保健施設に勤務する介護福祉士です。いち介護士として現場でお年寄りのケアを行いながら、ここ数年は法人グループ内の教育担当も任され、介護福祉士を目指す職員の指導にあたっています。制度が変わるなどして、介護福祉士の資格取得方法がよくわからないという方も多いと思います。そこで、この場をお借りして、これから介護福祉士になりたいとお考えの方に、介護福祉士の資格や仕事について説明したいと思います。
そもそも、介護福祉士とはどのような資格なのでしょうか。資格の名前としてはよく耳にしますが、仕事の内容や介護福祉士の役割を知っている方は意外と少ないようです。介護福祉士は、昭和62年に定められた国家資格となります。厚生労働省によると「専門的知識及び技術をもって、身体上又は精神上の障害があることにより日常生活を営むのに支障がある者につき心身の状況に応じた介護を行い、並びにその者及びその介護者に対して介護に関する指導を行うことを業とする者をいう」と定義づけされています。
このように書くと堅苦しいですが、実際にはお年寄りや身体・精神に障害のある方の身の回りのお世話(食事・排泄・入浴など)を行います。これらの介助業務は施設では介護福祉士でなくてもできますが、介護福祉士にはより専門的な知識が求められます。また、他の介護職への指導を行うことができるのが大きな違いです。いわば、介護福祉士は介護のスペシャリストなのです。